3月6日、第1回現地連絡調整会議における冒頭挨拶
本日はご多用中のところをお集まりいただき、感謝申し上げます。
日本人とイタリア人との間で最初に交流があったのは16世紀後半にまで遡りますが、近代化の機運が高まりつつあった日本と統一間もないイタリアが修好通商条約を締結し、国交を樹立したのは1866年8月25日のことでした。それ以降、日伊両国は近代国家として発展を遂げ、両国間の友好協力関係は着実に進展してまいりました。そして、2016年は国交開設から150年目に当たります。
ご案内のとおり、日伊両国間には大きな懸案はなく、良好な友好協力関係を維持しております。これは先人たちの努力の賜でありますが、これで満足するのではなく、更なる関係の増進に向けたゆまぬ努力を続けていくことが、将来の世代に対する私たちの義務であると思います。
そこで150周年という節目の年に、イタリア及び日本の各地におきまして、政治、経済、文化、科学技術、観光、教育など多岐にわたる分野で交流事業が行われ、もって日伊両国及び両国民の相互理解と協力が一層促進され、ビジネスや観光も含め二国間関係の新たな展望が拓かれる契機となることを期待しております。
国と国との関係とは、詰まるところ人と人との関係に帰着すると思います。日伊国交150周年事業におきましては、政府と民間、分野を問わずできるだけ多くの方々の関与を得て、幅広い交流がなされることを祈念いたします。
本日は日伊国交150周年事業のキックオフでございます。150周年が実り多きものとなり、幅広い分野で日伊関係が一層発展しますよう、皆様方からの積極的なご参加とご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
在イタリア日本国大使
梅本 和義