海外安全対策情報2016年7月~9

 

 

 

1 治安情勢及び一般犯罪の傾向等
警察による治安対策が一定の成果を挙げているものの、スリ、ひったくり等の軽犯罪の被害は継続して発生している。また、リビア等近隣国における法執行機能の不全等を背景にして、島嶼部を含むイタリア南部に多数の移民が短期間で押し寄せ、特別在留許可を得た者を含む多数のアフリカ系移民が都市部に流入している。

2 日本人被害例
  ローマにおいては、日本人のスリ被害等が前四半期と同程度に発生した。細部の被害状況については、以下のとおり。

(1)スリ  31件(4月~6月 32件)
  ア ローマ市内の地下鉄で車両から降りた際、肩から提げていたバッグを確認したところ、財布・パスポートがなくなっていた。
  イ ナポリ市内の混雑したバスの車内で、肩から提げていたバッグのチャックを開けられ旅券・財布を抜き取られた。
  ウ フィレンツェ市内で、見知らぬ家族風の集団からイタリア語で話し掛けられた。これに対応した後、カバンのチャックが開いていたことから、中を確認すると、パスポートがなくなっていた。
  エ テルミニ駅内でチケットを購入した後、カバンの中を確認したところ、パスポートがなくなっていた。
なお、購入の間、カバンのチャックを開けた状態にしていた。
  オ ローマ市内で、見知らぬ男性から「アクセサリーを買ってくれ」と話し掛けられた。これに対応している間に、他の男性からショルダーバッグの中身(旅券、現金等)を抜き取られた。
  カ ローマ市内の混雑したバスの車内で、斜め掛けをしたバッグを開けられ、パスポートを抜き取られた。

(2)置き引き 16件(4月~6月 18件)
  ア ローマ市内のバーで飲酒をした際、横に置いていたカバンを盗まれた。
  イ ローマ市内のレストランで、カバンを隣の席に置いて朝食を摂っていたところ、女性から話し掛けられた。これに対応している間に、男性からカバンを盗まれた。
  ウ ローマ市内の観光地で動画撮影をした際、足下に置いていたリュックサックを盗まれた。
  エ ペルージャ駅のプラットホームでベンチに腰掛けていた際、背後から置いていたカバンを盗まれた。

(3)ひったくり 6件(4月~6月 8件) 
  ア フィレンツェ市内で、バイクに乗った二人組から肩に掛けていたバッグをひったくられた。
  イ ナポリ中央駅付近で、バイクに乗った男性からカバンをひったくられた。
  ウ ローマ市内のテルミニ駅付近で横断歩道を歩行中、バイクに乗った二人組からバッグをひったくられた。

3 殺人・強盗等凶悪犯罪例
  ローマ市内において殺人及び強盗事件が発生したものの、日本人の被害については認められなかった。同事件の概要については、以下のとおり。
(1) 殺人
9月21日
ローマ市内で、61歳の女性経営者が絞殺された。被害女性はマンションを経営しており、現場の状況から、賃借人である男性に殺人容疑がかけられている。現在のところ、警察が細部を捜査中である。
(2) 強盗
7月28日
ローマ市内で、60歳の女性が覆面をした2人組から700ユーロを強奪された。現在のところ、警察が細部を捜査中である。
(3) 性犯罪
特になし。
(4) その他(空き巣)
8月7日(日)
ローマ市内の住宅において、世帯主が施錠を忘れて外出し帰宅したところ、屋内で保管していた数百ユーロがなくなっていた。現在のところ、警察が細部を捜査中である。

4 テロ・爆弾事件発生状況
  特になし。

5 誘拐・脅迫事件発生状況
  特になし。

6 対日感情の変化
  特になし。

7 日本企業の安全に関する諸問題
  特になし。