ジェノヴァ国際科学フェスティバルにおける日本人科学者の講演会 (報告)

 
 

11月4日,日本大使館は,ジェノヴァ国際科学フェスティバルと共催で,ジェノヴァにおいて日本人科学者による自然科学の講演会を開催しました。

  会場となったドゥカーレ宮のMaggior Consiglioの間にて,冒頭当館の内川昭彦次席公使より,日本を本フェスティバルのゲスト国に選んで頂いたことに感謝する旨述べ,日本の科学技術政策,日本とイタリアの科学技術分野の協力,国費留学制度などについてスピーチを行いました。

その後,満席となった約400名の聴衆の前で,松沢哲郎・京都大学特別教授がチンパンジー研究に関する講演を行いました。松沢教授が約40年育てながら行った雌のチンパンジー「アイ」の研究やチンパンジーの記憶・行動に関する最新の研究で得られた人間との類似点,相違点,人間より優れた点などを説明し,会場からはチンパンジーの生態について多くの質問が寄せられました。

ボルサ宮の講演スペースでは,稲葉一男・筑波大学下田臨海実験センター長及びパオロ・マーニ伊学術会議(CNR)研究員が,日本とイタリアの海洋生物環境についてそれぞれ講演しました。両者は,海洋研究センターの国際的なネットワークや協力事例を紹介し,世界の全ての海はつながっており,地球規模で海洋環境の課題に取り組む重要性を説明しました。

上記講演会の他にも,Palazzo della Borsaでは,日本食を含む日本文化に関する展示及び体験講座などが期間中開催され,年齢を問わず多くの方々に訪れていただきました。

今回のフェスティバルへの参加を通じて,日本の科学分野におけるユニークかつ最新の研究成果とその魅力を多くのイタリア人に知っていただく良い機会となりました。





 

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冒頭挨拶を行う内川次席公使

 

 

 

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松沢哲郎・京都大学特別教授

 

 

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チンパンジーの質問をする参加者

 

 

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約400名の聴衆

 

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稲葉一男・筑波大学下田臨海実験センター長とパオロ・マーニ伊学術会議(CNR)研究員による講演

 

 

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熱心に講演を聞く聴衆

 

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日本の布の展示

 

 

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日本の塩に関するワークショップ

 

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