「ナポリにおける舞踊と音楽による日本の夕べ」(7月19日及び20日)(報告)

  在イタリア日本大使館は、ナポリ市との共催により、7月19日及び20日の2日間に亘り、日伊国交150周年事業として日本の伝統文化を紹介するイベントをComplesso Monumentale di San Severo al Pendino おいて開催しました。

初日前半は、現在日本文化交流使として欧州各地で活躍する日本舞踊家藤間蘭黄氏により、鳶職の若者が大山詣からの帰り道を楽しむ様子を描いた作品「山帰り」が上演されました。藤間氏は、意気揚々とした若者の足取りが伝わる臨場感に満ちた舞踊で観客を魅了しました。後半では、バリトン歌手として日伊両国で活躍する上江隼人氏とナポリのマンドリングループAccademia Mandolinistica Napoletanaの共演により、「オーソーレミーオ」「帰れソレントへ」などのナポリ民謡等と「この道」や「小さな空」など日本の歌曲が披露され、観客を沸かせました。

二日目は、藤間蘭黄氏による日本舞踊の歴史や日本の伝統芸能としての特徴についての解説が行われるとともに、「素踊り」という日本舞踊特有の上演方法による作品「都鳥」が披露されました。観客は、江戸時代の隅田川の風景を描写する藤間氏の美しい舞踊に魅了されました。後半では、上江氏とAccademia Mandolinisitica Napoletanaによる大変息の合った共演が披露されるとともに、最後には両者の生演奏に併せて、藤間氏が「荒城の月」の踊りを披露し、観客からは大きな拍手が寄せられました。

本イベントをきっかけにナポリにおける日本文化への理解や関心が一層高まることを期待します。


 

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ダニエーレ・ナポリ市文化担当助役及び
山内臨時代理大使による冒頭挨拶


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文化交流使の藤間蘭黄氏による「山帰り」の上演


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バリトン歌手・上江隼人氏及びAccademia Mandolinistica
Napoletanaの共演による日伊歌曲の披露

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三者共演による「荒城の月」


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観客の拍手を浴びる藤間蘭黄氏、上江隼人氏、
Accademia Mandolinistica Napoletana