サンタ・クローチェ教会壁画修復プロジェクト完成記念式典

 

            

  

完成記念式典で祝辞を述べる河野大使              式典に出席した関係者

  

 フィレンツェ三大教会の一つであるサンタ・クローチェ教会大礼拝堂の壁画修復プロジェクトは、2004年に国立大学法人金沢大学、国立フィレンツェ修復研究所(Opificio delle Pietre Dure di Firenze)、サンタ・クローチェ教会(Opera di Santa Croce)の共同プロジェクトとして開始され、14世紀末のフレスコ壁画連作壁画連作「聖十字架物語」(アーニョロ・ガッディ作)の修復が6年の歳月を経て完成、本年6月6日に完成記念式典が行われ ました。

 式典には河野大使をはじめ、フィレンツェ市美術館連合監督局・アチディーニ監督長、金沢大学・中村信一学長、金沢大学フレスコ壁画研究センター・宮下孝晴教授、壁画修復のために私財を投じた黒田哲也氏など関係者が出席し、日本の国立大学によるイタリアの壁画修復という、前例のない国際貢献事業の成功を祝 いました。

 本プロジェクトを通じ、同壁画が初めて最新の科学テクノロジーで診断調査され、これまでの美術史的な位置付けや図像解釈に新知見をもたらすこととなりました。また今後は、本プロジェクトをきっかけとして、日伊共同「南イタリア中世壁画群診断調査プロジェクト」が開始されることとなってい ます。
 

          
 
「聖十字架物語」を足場から視察する本使と中村学長        国立フィレンツェ修復研究所の視察