日伊国交150周年事業「花鳥風月-屏風・襖にみる日本の自然-」関連イベントの開催 (報告)

     日本国大使館は、フィレンツェ・ウッフィーツィ美術館において開催中の日伊国交150周年閉幕美術展「花鳥風月-屏風・襖にみる日本の自然」関連イベントを10月から11月にかけてウッフィーツィ美術館内で開催しました。

   10月21日(土)に行われた講演会では、文化庁の朝賀浩主任文化財調査官が「屏風と日本の生活文化」と題する講演の中で、日本人の生活様式における屏風の位置づけやその変遷、絵画様式としての屏風の特徴などを分かりやすく解説しました。後半は、本展覧会のキュレーターでもあるメネガッツォ・ミラノ大学准教授が、個々の屏風の興味深い成り立ちや見所を披露しました。
   10月28日(土)には、景観専門の建築家アントニオ・ペラッツィ氏とメネガッツォ准教授が、屛風や襖に描かれた自然を西洋の景観及び庭園と比較しながら解説するとともに、植物に着目しながら日本の絵画作品を読み解く鍵を伝授しました。
   11月25日(土)には、冒頭、綿田稔文化庁文化財調査官が、長谷川等伯の「萩芒図」や狩野派の「花車図」など秋草が描かれた屏風の解説を披露しました。後半では、生花インターナショナルローマ支部長を務めるラマチョッティ師範が、華道の歴史や様々な流派の成り立ちについて解説するとともに、秋草をテーマにした生花のデモンストレーションを行いました。
 いずれのイベントも盛況を博し、屏風展開催の機会を捉えて、日本文化への理解を深めていただく貴重な機会となりました。屏風展は1月まで開催されており、12月5日からは3期目の展示が予定されています。引き続き、多くの皆様のご来場をお待ちしております。


 
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朝賀浩文化庁主任調査官とメネガッツォ准教授による講演会(10月21日)

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景観専門の建築家ペラッツィ氏とメネガッツォ准教授による講演会(10月28日)

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冒頭挨拶を行うシュミット・ウッフィーツィ美術館館長(11月25日)

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綿田稔文化庁調査官による解説(11月25日)

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ラマチョッティ師範による生花レクデモ(11月25日)