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安 全 情 報

 

<主な犯罪の手口と防犯対策 >

 

 イタリアでは、スリ・ひったくり ・置き引き等の犯罪が多発しています。

 

 ほとんどの被害者は、「手口を聞いたことはあったが、自分は大丈夫だと思っていた。」と後悔されています。

 

 『自分のことは自分で守る!』という意識をもって、自己防衛に十分な配慮をしていただくことをお勧めします。

 

 代表的な犯罪の手口は以下のとおりです。みなさん、十分にご注意ください。

 

 
  ☆スリ/浮浪者風の女性や子供たちによる集団スリ

 

☆引ったくり

 

☆置き引き

 

☆路上強盗

 

☆暴力バー

 

☆偽警察官

 

☆睡眠薬強盗

 

☆パンク強盗等

 

☆悪質タクシー

 

☆ミサンガ売り

 

☆キャッシュカードの被害

 

☆ホテルでの被害

 
 

スリ/浮浪者風の女性や子供たちによる集団スリ

 

 スリ被害の多くは地下鉄やバスといった公共交通機関の中ですが、店や両替所で財布をしまう場所を密かにうかがい、あとをつけてくる場合もあります。

 

<地下鉄やバス、買い物中に>

 観光客が多く乗る路線での被害が多く発生してます。混雑している車内、特にドア付近は危険です。バックを刃物で切って、貴重品を抜き取るといった手荒な手口も増えています。地下鉄の場合、3~4人のグループに取り囲まれて強奪されるケースや1人が話しかけ、注意を逸らせているうちに仲間が貴重品を抜き取るといったケースもあります。 また、洋服や靴の試着中、試着室や傍らにおいたバックから貴重品を抜き取られたり、混雑した市場やのみの市などでバックを刃物で切って貴重品を抜き取るケースもあります。

 

⇒⇒対策

 リュックは前に抱える、バックはファスナー等の部分を手で押さえておく等、貴重品から目を、手を離さないといった注意を払ってください。また、多額の現金や航空券、カード類はなるべく持ち歩かないことをお勧めします。やむを得ず持ち歩く場合には、一箇所にまとめず、小分けして分散して身につけるなどの注意が必要です。

 

 

<駅や観光地で>

 3~4人の浮浪者風の女性や子供たちが新聞やダンボールを手に近寄ってきて、手を差し出しお金をくれと言いながら近寄り、相手の注意を手に集中させ、持っている新聞やダンボールをバック等に押し付けて、本人や第三者から見えない角度からバック内に手を差し込み貴重品を抜き取るものです。

 

⇒⇒対策

 新聞やダンボールを持った彼らや、集団でいる彼らを見つけた場合は、道をかえる等避けたほうが懸命です。襲われたときは、大声をだして助けを求めながら貴重品を固く防御し、追い払う以外に方法はありません。

 

 


引ったくり

 

 歩行中に背後から、あるいはバスや車への乗降の隙をみて、オートバイにのった犯人(2人組が多い)がバックなどを奪い取るものです。両替所や銀行から後をつけ、車やバスへの乗車時や人気のない道に入ったとたんに引ったくりにあうケースも少なくありません。

 

⇒⇒対策

 道を歩くときには、バックを車道と反対側に抱える、常に自分の前に抱えてください。車やバスの乗降時には周囲に十分目を凝らして注意してください。

 


置き引き

 

<レストラン・カフェ、ホテルで>

 レストラン・カフェでは、椅子の背もたれにかけておいたバックや足元においたバックを盗られたり、空いている席においたバックが盗られたりしています。特に、ホテル内レストランでの朝食時、席にバックをおいたまま食事を取りに行き、バックを盗られるケースは後を絶ちません。また、友人1人に貴重品を預け、食事を取りに行ったり、トイレに行った際に、残った1人に後方から声をかけ、振り向いた瞬間に他の仲間が荷物を持ち去るケースもあります。

 ホテルでは、チェックインやチェックアウトの際に足元やカウンターにおいたバックを置き引きされるケースは多く発生しています。

 

<買い物中に>

 洋服や靴の試着中、試着室や傍らにおいたバックを盗られるケースや商品を手に取るために足元においたバックを盗られるケースが多く見られます。

 

⇒⇒対策

 荷物を足元においたり、椅子に置く場合であっても、周囲の人の動きに注意するなど、常に注意を払い目を離さないようにしてください。ビュッフェ形式の食事の際には、荷物を席において離れることはせず、常に身につけることを心がけてください。

 


路上強盗

 

 出会い頭に殴られたり、集団で暴行を加える、ナイフ等を突きつけるなど、夜間、人通りの少ない道や、明かりの少ない暗い通りで発生しています。大きな駅周辺で多く発生しており、電車や地下鉄、バスを降車した時点から狙われている可能性があります。

 

⇒⇒対策

 夜道の一人歩きは避けてください。やむを得ず、外出する際はタクシーを利用する、人通りの多い、明るい道を選んで歩くなどし、常に周囲に注意を払って行動してください。

 

 


暴力バー

 

 繁華街で外国人観光客と称する者が英語で話しかけ、誘った店で飲食した後、店の者が脅迫的に法外な料金を支払わせるのが手口です。紳士的で親切な態度で話しかけ、道を尋ねたり、一緒に観光しないかと誘ってきたりします。親切のつもりで道を教えたり、一緒に観光地に行ったりするとその後で「お礼に私のおごりで飲みに行こう」とか「いい店を見つけたので一緒に行こう」と誘われ、ついていくと高額な請求を強要され、その時には誘った者は居なくなっているというケースが発生しています。

 

⇒⇒対策

 甘い言葉に誘われてはいけません。興味本位での入店はしないでください。事後の逮捕や支払いの停止は極めて困難ですので、万一、被害にあった場合には、現場から警察(113番)に電話して介入を求めることも必要です。

 


偽警察官

 

 観光客を装った犯人の仲間が地図を広げて道を歩く観光客に道を聞きます。すると、警察官を装った犯人が警察手帳のようなものを一瞬見せ、麻薬を購入した等の嫌疑をかけ、まず、犯人の仲間の財布等を確認します。犯人の仲間がごく自然に、この偽警察官に財布を委ねるのを見ているため、観光客も財布や旅券の提示に抵抗せず、要求に応じ、財布を渡すと財布内を検査している様子で素早くクレジットカードや現金を抜き取る、といった手口や、偽札を持っていないかチェックしていると財布の提示を要求する手口、また、財布の提示を要求しクレジットカードを抜き取り、巧みに暗証番号を聞き出し、現金を引き出されるケースもあります。

 

⇒⇒対策

 当地警察によれば、本物の私服警察官が観光客の財布を検査する、カードの暗証番号を聞き出すといったことはないとのことです。警察官を名乗るものから所持品の提示を求められた場合には、安易に財布等を提示することなく、警察手帳をしっかり確認する、「路上では提示できない、警察署に行きましょう」と言うなど 、断固とした態度が必要でしょう。ただし、警察署に連行するからと車に乗るように言われても、警察手帳で警察官であることが確認できない場合、パトカー(POLIZIA、CARABINIERI、GUARDIA di FINANZAと車両に明記されている)でない場合は、車に乗ることは避けてください。

 しかしながら、本物の私服警察官を偽警察官と思い込み、公務執行妨害で一時拘束されるケースも起きていますので、職務質問された場合には偽警察官か否か見分けることも必要です。

 


睡眠薬強盗

 

 外国人観光客を装った犯人に親しげに話しかけられて、意気投合し、一緒にバールへ行き出された飲み物を飲んだら、たちまち意識を失い、目が覚めたら路上だったり、病院のベッドの上で、貴重品はすべてなくなっていた、列車内のコンパートメント等で、すすめられたお菓子を食べたら、眠くなり、起きた時には荷物が何もなくなっていた、というケースがあります。コーヒーやお菓子だけでなく、ビールやガムなどを勧められることもあるようです。

 

⇒⇒対策

 安易に他人に気を許さないことが肝要です。見知らぬ人から飲み物や食べ物を勧められたり、もらったりしたものを安易に口にしないよう心がけてください。

 

 


パンク強盗等

 

 レンタカーで旅行中、タイヤをパンクさせられ、そうとは気づかずに走行していると、パンクを仕掛けた犯人が善意であるように装い、寄ってきてパンクしていることを知らせ、停車させます。また、サイドミラーがぶつかり、ミラーが割れた、などと言いがかりをつけ、車の停車を求めます。停車してタイヤや損傷箇所の点検をしたり、タイヤの交換をしている間に、車内の貴重品を持ち逃げされるケースや降りたとたんに5、6台のバイクに囲まれ、荷物を強奪されたり、身につけている貴重品を奪われるケースがあります。

 

⇒⇒対策

 車を走行中に停車を求められても安易に車外にでないこと、走行中、停車中は車のドアロックを必ずかけてください。

 


悪質タクシー

 

 いわゆる「白タク」が空港や大きな駅で客引きをしており、中には偽の証明書を見せる場合もあります。また、空港で駅に向かっていると、「今日はストで電車は動いていない」などと話しかけ、客引きをすることもあります。走り出してから法外な料金を要求したり、荷物を持ち逃げする、質の悪いホテルに乗り付けて無理やり宿泊させるといった例もあります。

 

⇒⇒対策

 空港、駅などで声をかけられても相手にせず、正規のタクシー乗り場から乗車してください。

 

 


ミサンガ売り

 

 観光地において、日本人サッカー選手の名前を言いながら近寄り、ミサンガ(ひも状の飾り物)を手首に巻きつけられ、その代金と称して高額な金を請求されたり、代金を払おうとして財布を出したところ、財布を強奪するケースが発生しています。

 

⇒⇒対策

 サッカー選手の名前を言いながら近寄ってくる彼らを見つけたら、近づけないよう避けてください。近寄れても手首にミサンガを巻きつけられないよう十分に警戒してください。

 


キャッシュカードの被害

 

 キャッシュカードによるキャッシュディスペンサー(ATM)の利用は、カードが機器内に吸い込まれ、戻ってこないトラブルがしばしば起こります。銀行へのクレームができる銀行の営業時間内の利用が無難です。また、ATMから預金を引き出した旅行者や在留者がカード情報や暗証番号を読み取られ、預金を不正に引き出される事件が発生しています。この種の手口は何者かがATMに小型の機械を取り付けカード情報を読み取り、クローンカードを作成するとともに、暗証番号を入力する際の手の動きを小型カメラで撮影して暗証番号を盗み預金を不正に引き出すというものです。

 

⇒⇒対策

 近くに人がいなくても、暗証番号を入力する際には手元を隠し、番号を読み取られないようにする。現金を引き出す際は、ATMに不審な機会が取り付けられていないかを十分確認する。なるべく銀行内に設置されているATMを利用するなどの予防策が必要です。

 


ホテルでの被害

 

 従業員になりすました泥棒がベルを鳴らし、いろいろな理由(空調やバスルームのチェック等)をつけて部屋に入り、堂々と泥棒を働くケースもあります。お湯がでるかチェックをするといって、一緒にバスルームに入らせ、その間に仲間が部屋に入り込み、貴重品の入ったバックを盗む、団体客で荷物がロビーに置かれているので取りに行くようにと案内し、信用した客が部屋を出た隙にバックを盗むなどの手口が多く発生しています。

 また、ホテルの部屋にあるセーフティーボックスに貴重品を入れておいたところ、セーフティーボックスごと盗まれた、セーフティーボックスを開けられて貴重品を盗まれたといったケースも発生しています。

 

⇒⇒対策

 誰かがベルを鳴らす、ドアをノックするなどしても、相手が誰であるかを確認するまでは決してドアを開けないようにしましょう。従業員を名乗るものであれば、フロントに電話をかけ、事実確認をすることをお勧めします。セーフティーボックスは堅牢であるか、簡単に持ち去られるものではないか、確認することをお勧めします。