三味線地方公演レク・デモ開催報告

平成30年5月24日
ヴィオラ市文化評議員による挨拶。
本條 秀慈郎氏による公演。
 当館とキエーティ市の共催により,5月15日,アブルッツォ州キエーティ市のマッルチーノ劇場で,平成29年度文化庁文化交流使として活動している本條秀慈郎氏が三味線コンサート「悠久の音と絆」を行いました。このイベントには,ヴィオラ市文化評議員をはじめとするキエーティ市関係者の他,約200人の市民が詰めかけ,普段触れることの少ない和楽器の魅力を楽しみました。片上大使の開会メッセージや,ヴィオラ市評議員による冒頭挨拶で強調されたように,キエーティ市は長崎県南島原市と友好都市提携を結んでおり,日伊間での交流が盛んに行われています。今回のコンサートでは,南島原市のある長崎県にちなんだ「長崎ぶらぶら節」や,日本からキエーティ市に送られた桜にちなんだ江戸端唄「桜見よとて」が演奏されました。三味線が盛んに演奏された江戸時代の音楽はもちろん,同時代の西洋音楽であるバッハの楽曲や当地在住の邦人作曲家による現代音楽等,三味線の多様な音色が劇場中に響き渡りました。時にはリュートのように,また時にはエレキギターのような音色を奏でる三味線に,会場からは驚きの声とともに大きな拍手が寄せられました。また,最後の曲「鬼の祭り」は本條氏とアブルッツォ交響楽団(ISA)の弦楽四重奏との共演により演奏され,日本とアブルッツォとの友好関係をさらに深化させていくシンボルとなりました。

 

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アブルッツォ交響楽団との共演。
会場の様子