海外安全対策情報(2026年7月~9月)

令和8年10月2日

海外安全対策情報(2026年7月~9月)

 

1 治安情勢

日本のシルバーウィーク期間と重なり、日本人観光客数が増えたこともあり、特に9月中旬~下旬のパスポート盗難被害・紛失者数が急激に増加しました。9月15日~9月30日の間、当館へパスポート盗難・紛失報告があり、帰国のための渡航書又は緊急旅券を発給された日本人は25名にも及びました。この期間の営業日換算では、1日に2名以上の日本人がパスポートを盗難・紛失されていることとなります。

また、被害報告がなかった当館未確認の事案(旅券以外の物品盗難被害等)があることも考慮すれば、実際の被害件数はより多かったものと推定されます。

2025年のイタリア全土での犯罪認知件数は約238万件(昨年度は約234万件)、ローマだけでも約27万件(昨年度は約25万件)と報告されており、犯罪件数は年々増加傾向にあります。イタリア全土での犯罪において、特に【窃盗】が全体の44%を占めているとの報告もありました。

引き続き軽犯罪が非常に多い環境であることを認識いただき、ご自身のお手回り品の管理には細心の注意を払って当地へご渡航ください。

 

2 日本人被害例

今期中に大使館に通報された被害報告は46件でした。被害状況の例については以下のとおりです。

【スリ(25件)の典型的事例】

(1)レストランにて食事中、椅子の背もたれにポシェットをかけていたが、食事後に席を立った際に無くなっており、盗難を認知した。

☞担当者コメント

日本では特段問題とはなりませんが、イタリアにおいてはスリに対して盗んでくださいと言わんばかりの、防犯上極めて好ましくない行為です。過去にも多数報告された事例ですので、食事中においても、特に貴重品は肌身離さず保持するか、常時監視できる場所で管理することを推奨いたします。

(2)バチカン市国に入るための列に並んでいたところ、背負っていたリュックサックから旅券が入ったポーチを抜き取られていた。

☞担当者コメント

バチカン市国周辺における犯罪被害の報告件数も最近増加しており、レストランでの置き引き、路上でのひったくり被害等が今期には報告されています。観光中(前後も含め)においても油断せず、物品の管理に努めてください。

 

3 最近増えている事例

【エスカレーターの非常停止を利用したスリ犯行】

(30代男性被害者・9月19日)Vittorio Emanuele駅で地下鉄を降り、エスカレーターにスーツケースを持って乗ったところ、直後にエスカレーターが非常停止。背後にいた男からスーツケースを持って上がることの申し出があり、断ったものの、強制的にスーツケースを10段ほど運ばれた後、サポートが終わった。その後、背負っていたリュックサックの口が開いていることに気づき、盗難被害を認知した。

(60代女性被害者・9月17日)Termini駅で下車した後、乗っていたエスカレーターが停止。荷物を運んでいたところ、男が手伝ってくれたが、その間にもう一人の男が鞄の中のパスポートや財布を抜き取っていた。

☞担当者コメント

エスカレーターの非常停止ボタンは一般的に昇降口付近に配置されており、スリ実行犯(複数人)がターゲットを決定した後、故意に当該ボタンを押し、上記の手法で犯行に及んだことが考えられます。同一犯の犯行であるかは不明ですが、この手法がスリの間で浸透しつつあるようです。

 

4 特異な事例

特になし。
 

5 テロ・爆弾事件発生状況

特になし。
 

6 誘拐・脅迫事件発生状況

特になし。
 

7 対日感情の変化

特になし。
 

8 日本企業の安全に関する諸問題

特になし。